sweet memory ~奏大side~
「奏大くん、ごめんなさい。今更謝って許されるとは思ってないわ。だって、私は奏大くんにそれだけのことをしてしまったんだもの…。恋は盲目ってこういうことを言うのね。今回のことで身にしみたわ」
「………」
「考えてみれば、最初から彼女と私への態度が違うんだもの。もっと早く気付くべきだったわ。奏大くん達を振り回してしまってごめんなさいね。彼女が起きたら、謝っておいてくれるかしら?全ては貴女を陥れようとした私の狂言だったって」
「…あぁ。わかった」
「……それにしても、中学生の時に6歳の子を本気で好きになるだなんてね…。奏大くんの相手はてっきり年上の女性だと思ったわ」
「何故?」
「あの頃、奏大くんに年上の彼女がいるって噂があったの知らない?あぁ、奏大くんは年上の女性がタイプなんだって思って、ダメ元で告白したの。まぁ、結果はもちろんダメだったんだけどね」
「……」
「その噂なら、俺も知ってるぜ?色んな奴から真相を聞かれて大変だった」
「まさか、その噂の後に、奏大に本命の彼女がいるって流れてたのはお前のせいか?」
「んー…たぶん俺のせいかも」
淳平の言葉に、創はもちろん奏大まで溜め息をついていた。