sweet memory ~奏大side~




「あの子は3人に愛されているのね。…私も人から愛されるような人間になるわ。もう二度と奏大くん達の迷惑になるようなことはしないって誓うわ」

「……あぁ」

「ねぇ、奏大くん。最後に質問。もしあの子に出会っていなかったら、私と付き合ってくれる可能性ってあったのかな?」

「………もし、花菜と出会っていなかったとしたら、きっと誰とも付き合っていないだろうし、結婚しようとも考えなかったと思う。それほど、俺にとって花菜という存在は特別なんだ」

「そっか……」








そう言った野上麻衣の表情は、何だか吹っ切れたような表情をしていた。
そして、最後に「本当にごめんなさい」と言うと、野上麻衣は副社長室から出て行った。





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