sweet memory ~奏大side~
皆で話をしていると、奏大の携帯が鳴った。
どうやら、メールを受信したようであった。
奏大はメールを開くと、驚いた表情を見せた。
「は?」
「…どうした?奏大」
「来週の土曜日に行われる西條グループのパーティーで花菜のお披露目をするらしい」
「また随分と急だな」
「あぁ…。花菜が目を覚ましたことを連絡したからな」
「まぁ、いいんじゃねーの?遅かれ早かれ、花菜ちんのお披露目会があったんだろうし、来週のパーティーがいい機会だと会長が判断したんだろうし」
「だが…」
「まぁ、あとは花菜の体力と退院の時期を見て判断すれば良いんじゃないか?」
「それに、花菜ちんのことをお披露目しておけば、野上麻衣みたいな女も出て来ないんじゃないか?」
「……それもそうだな」
淳平の言葉に納得させられた奏大。
会長に了承のメールを送ると共に、花菜の体調次第では延期する旨を伝え、送信した。