sweet memory ~奏大side~
「奏くんって…何人兄弟なの?」
「言ってなかったか?」
「うん…」
「5人だ」
「そうなんだ…」
「やだわ、奏大ったら…。ちゃんと紹介しなさいって言っておいたのに…。ごめんなさいね、花菜さん」
「いいえ…」
紅茶を全員に渡しながら、自分の息子が家族を紹介していなかったことを知り、瑞穂は奏大に信じられないといった表情で見ていた。
奏大は瑞穂に言われ、気まずい表情をしていた。
「クスクス…」
「…何がおかしい?」
花菜に急に笑われた奏大は、眉間に皺を寄せていた。