sweet memory ~奏大side~
「できた」
「……」
「…奏くん?どうかしたの?」
奏大は花菜に呼ばれたが、返事を返さなかった。
いや、返せなかったと言った方が正しいだろう。
奏大はいきなり花菜の事を抱き締めた。
「…花菜。これを提出すれば、もう俺から逃してやることは出来ないぞ。本当に良いのか?後悔しないか?」
「奏くん…。私は絶対に後悔しない。むしろ、奏くんとずっと一緒にいれるんだもん。嬉しいよ」
「花菜…」
「それに、入籍するってことは、奏くんを独り占めに出来るってことでしょ?むしろ私はその方が嬉しい」
「花菜…ありがとう」
そう言うと奏大は花菜の頭を撫でた。
そんな奏大の行動に、花菜は微笑んでいた。