sweet memory ~奏大side~



それから2人はチェックインを済ませ、部屋に移動をした。
部屋に入ると、花菜が真っ先に窓際へと走った。
その後ろを奏大は追い掛けた。








「奏くん、見て見て!ここから海が見えるよ」

「…あぁ」

「早く明日にならないかなぁ~。早く泳ぎたい!」

「フッ…そうだな」








そう言うと、奏大は花菜のことを後ろから抱きしめた。








「今はもう周りが暗いから見えないけど、きっと明るかったら、海が綺麗なんだろうね」

「あぁ…そうだな」

「もう!奏くんったら、さっきからそうだなしか言ってないよ?」

「…悪い…」

「もうっ!」








花菜は頬を膨らませ、そのまま奏大のことを見上げた。
その姿はまるで上目遣いをしているようで、奏大は思わず目線を逸らした。
そして意を決して奏大は、花菜に問い掛けた。





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