sweet memory ~奏大side~
それから2人は朝食を済ませ、出掛ける準備を始めた。
花菜が自分の部屋にかれこれ30分も籠っているが、一向に出てくる気配がなかった。
先に自分の支度を終わらせた奏大は、あまりにも部屋から出てこない花菜を心配して、部屋のドアをノックした。
「準備出来たか?」
「あの…それが……」
「まぁ、ゆっくり選べば良い。時間はたっぷりあるんだからな」
「すみません…」
「リビングで待ってる」
そう言うと、奏大は花菜の部屋を出ていった。
リビングへ戻ると、奏大は新聞を手に取り、ソファーに座って待つことにした。