sweet memory ~奏大side~




「ピッタリ…」

「お前の指輪だ。当たり前だろう」

「でも…」

「こちらの指輪はどうされますか?」

「このまま付けていく」

「かしこまりました。こちら、指輪のケースとなっておりますので、袋に入れさせていただきます」

「あぁ」

「ありがとうございました。またの御来店をお待ちしております」








奏大は花菜の手を取り、店を出た。
繋いだ手から先程贈った指輪が見え、奏大は嬉しくてたまらなかった。
指輪一つで、他の男に彼女は特定の男がいると知らしめることができる。
しかも、その指輪がMYU-cloverときた。
花菜は気付いていないようだったが、MYU-cloverと言ったら世間では有名なお店だった。
しかも予約半年待ちと言われている指輪。
その指輪を付けていれば、必然的に誰も寄ってこないだろうと考えたのであった。






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