sweet memory ~奏大side~
「奏大さん、よくこちらに来るんですか?」
「仕事で使うこともあるが、3人で来ることの方が多いな。ここは個室だからよく利用している」
「そうなんですね。…あっ、奏大さん、指輪ありがとうございました。そういえば、さっきは驚きすぎて、お礼を言い忘れてたなって思って…」
「あぁ…」
「この指輪のデザイン、可愛くて凄く気に入りました!」
「…そうか」
「はいっ!」
花菜は嬉しそうに話をし、笑顔がたくさん見られた。
そんな花菜の表情を見て、奏大も嬉しくなり、口角がくっと上がっていた。
「今日で一気にお揃いの物ができましたね」
「ん?…そう言われてみればそうだな」
「指輪もストラップも大切にしますね」
「あぁ…」
終始笑顔でご機嫌な様子の花菜。
今日、2人が出掛けたことがどうやらプラスとなったようで、昨日よりもグッと距離が近付いたように感じられる。
そんな様子に奏大は内心喜んでいた。