sweet memory ~奏大side~
それから2人は朝食を済ませ、迎えに来た淳平の車に乗り込んだ。
「おはよう、花菜ちん」
「おはようございます」
「……出せ」
「かしこまりました」
「あっ、そうだ!実は安藤さんにお土産があるんです」
「お土産?どっか出掛けてたの?」
「水族館に行ってきたんです」
「へぇ~」
淳平はルームミラー越しに、奏大のことをニヤつきながら見ていた。
そんな淳平の視線に気付いた奏大は、組んでいた足をそのまま運転席目掛けて思いっきり蹴飛ばした。
「いってー…。蹴ることないだろ?」
「さぁな」
「うわー…ひでーな。それより花菜ちん。お土産って?」
「お菓子なんですけど、後で食べてください」
「マジで~?ありがとう」
そう言うと花菜は、助手席に淳平へのお土産を置いた。