sweet memory ~奏大side~
「あっ、そういえば、花菜ちん指輪してたな」
「あぁ…、取りに行ってきた」
「MYU-cloverの指輪なんだろう?創が言ってたぜ?花菜ちんのために奏大がデザインをして発注した、世界に一つしかない指輪だって」
「…デザインしたと言っても、元々は花菜が昔描いていた指輪と今の花菜のイメージを掛け合わせて作った物だ」
「花菜ちんが描いた指輪って何だよ、それ…初耳なんだけど…」
「…創にも言ってないからな。花菜がよく、大きくなったらこんな指輪が欲しいって言って、俺に頼んできていたんだよ」
「俺…知らない…」
「だろうな。花菜は決まって、俺と2人きりの時にしか描いてなかったみたいだからな」
「へぇー…。昔、約束した指輪を元にデザインするとか、お前もやるね~…」
「…渡すからには、花菜が気に入るのを渡したいからな」
花菜のことを思いながら話をする奏大からは、笑顔が溢れていた。
そんな奏大の表情を見ることが出来、淳平も嬉しくなって微笑んでいた。