笑顔を忘れた天使【完】
「誰よ。あなた」
「俺?星野洸だよ」
星野洸
星野……洸?
この人、入学式で挨拶してた
「生徒会長っ」
「なんだ、知ってんじゃん!!」
「キスした仲だしもう関係なくなんかないだろ?」
天使のように可愛らしい笑顔…
ちがう悪魔だ…
せっかく、綺麗な人だと思ったのに…
最悪…
「あっ着いちゃった!」
保健室の前で彼は私をゆっくり降ろし
前髪を触ったかと思ったら
今度はおでこにキスをした
「ちょっ」
「じゃあねぇ、ひなちゃん!!ちゃんと食えよ〜」
ひなちゃんって...
「名前、教えてない…」
あんな軽い男が生徒会長でこの学校は大丈夫なのか…
「あつっ」
彼が触れたところが熱い気がする
殴られたせいだよね
きっと……