笑顔を忘れた天使【完】
「ひな!?」
急いで腕を掴む
「どうしたんだよ!?」
俺なにかしたか?
「放して!!」
声が…震えてる?
「なんで!!」
突然どうしたんだよ……
「優しくしないで!!」
ひなは……
泣いていた…
「えっ」
どんどん小さくなるひなの後ろ姿
「なんでなんだ………」
追いかけても
きっと今の俺は
どう声をかけたらいいか
わからない
「クソッ」
ドアを殴る音だけが
静かな廊下に響いた………