レンタル彼氏【完全版】
伊織は、愛されたいと思ってた。


レンタル彼氏ってゆう擬似恋愛の中で、本当の愛を探して藻掻いてた。


伊織は、過去の記憶と現在の記憶がうまく整理出来てなくて。


過去に起こった何かが伊織を苦しめてることだけはわかってた。


だから、伊織は愛されたかった。




なのに。


いつから。
いつから私はこんなにも愛されたいと思ってしまってたんだろう。


伊織を愛したい。


そう、思ってたはずなのに。


客への嫉妬?
伊織からの愛をずっと、求めて求めて。


純粋に私が伊織へ愛をあげることは出来たのだろうか?



メールが来なかったことだって、きっと何てことなかった。
あの時、メールを返していたら違った未来が待っていたのかもしれない。


それとも。


やっぱり伊織は私から離れたのかなあ…?



他の誰よりも伊織が大事だった。



こんな人に出会うだなんて、思ってもなかった。


レンタル彼氏の伊織とか、そんなんどうでもよくって。




私は、ただの伊織って男の人に愛されたかったんだ。
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