レンタル彼氏【完全版】
いきなりの告白。

まさか、こんな時に聞くなんて思ってなかったから目を見開いた。


「会えるかわかんねー奴、いつまでも待ってんなよ」


「…会えるよ」


「だって、ホームページも消えちゃったんだろ?」


「う。そうだけど…」


「……じゃあ、会えるかわかんねーじゃん」


気まずい沈黙が流れた。
顔を見ることが出来ない私は俯いたまま、順二に言う。


「………会える」


「お前はっ、まだそんなこと!」


「絶対、会えるの!伊織とは!」


「はあ?!だってもう一年経ってんだぞ!!」


「わかってる!だけど、生きてたらいつかっ」



ガタンと椅子の倒れる音と同時に。



順二が力強く私を抱き締めた。



「もう、俺にしちまえよ…。泉見てんのつれえよ…」


順二の悲痛な言葉に…、声が出なかった。


胸が苦しくなって、手を強く握りしめる。



「…伊織を好きでも構わねえからさ…。
好きなんだよ…」



順二の気持ちが私に痛いほど突き刺さった。
順二の想い、それが私には大きすぎたんだ。
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