レンタル彼氏【完全版】
―…月曜日




「おはよう、泉！」


「…おは」


「なんかテンション低いじゃん」



そう、カラカラと朝から眩しい笑顔で登校してきたのは親友の和(のどか)。

きっと、どうせ彼氏の真崎先輩とイチャイチャラブラブだったんでしょうよ。


和は真崎先輩に一目惚れして、アタックしまくってゲットしたんだ。
凄い、積極的な子。
中学から付き合ってて、もう二年になるらしい。


だけど、相変わらずベタベタラブラブ。



…羨ましくなんかないやい！



私はというと…。


昨日、一日伊織に連絡しようか、しないか。
それで悶々して、結局眠れなかった。


貴重な日曜日を、たったそれだけで無駄にしてしまったんだ。



丸一日、伊織から連絡はこなかった。

きっと、伊織にとってそんな存在なんだろうと突き付けられたような気がする。



それが悔しいのか、悲しいのか、なんなのかわからないが少し泣けたのは絶対内緒の話だけど。




だって、連絡がなくて泣くなんて惨めすぎる。
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