レンタル彼氏【完全版】
伊織は顔だけ後ろを振り向き、意地悪い顔をさせると
「ホテル行こっか」
と、私に言った。
この真っ昼間。
制服姿の私がラブホ街を歩くには目立ってしゃあない。
伊織は鼻歌をうたいながら、部屋を選んで慣れた手つきでキーをもらっていた。
私は初めて入るラブホにドキドキしながら、キョロキョロ見回してしまう。
どうして、誘いに頷いたのか。
答えは明白なのに、やっぱり私は自問自答していた。
キョロキョロする私の手を伊織は優しく握ると、エレベーターに誘導してくれた。
その瞬間、耳まで熱くなるのがわかった。
伊織は照れる私に気付きもせず、まだ鼻歌をうたっている。
……いや、気付いてるのに気にしてないだけかもしれない。
きっと、伊織はそういう奴だ。
「ホテル行こっか」
と、私に言った。
この真っ昼間。
制服姿の私がラブホ街を歩くには目立ってしゃあない。
伊織は鼻歌をうたいながら、部屋を選んで慣れた手つきでキーをもらっていた。
私は初めて入るラブホにドキドキしながら、キョロキョロ見回してしまう。
どうして、誘いに頷いたのか。
答えは明白なのに、やっぱり私は自問自答していた。
キョロキョロする私の手を伊織は優しく握ると、エレベーターに誘導してくれた。
その瞬間、耳まで熱くなるのがわかった。
伊織は照れる私に気付きもせず、まだ鼻歌をうたっている。
……いや、気付いてるのに気にしてないだけかもしれない。
きっと、伊織はそういう奴だ。