キミと恋した痕跡
「はい.分かりました.しばらくお待ちください」
そう言って看護士さんと医師がいなくなったとき
お母さんに聞いた
「お母さん…良いの?」
「何言ってるの?せっかく宿った小さい命を…
美希の子供を殺すなんて私には出来ないわ」
「お母さん…っ」
私が涙を流すとお母さんは言った
「親になると言うことは難しい
ことなの
誰でも簡単に
出来るわけがないの
でもね?
一人じゃないって分かれば心強くなるの
大変かもしれないけどお母さんと頑張って行こうね」
私は一歩一歩
「親になること」
に近づいていく