−大切な過去−
母親が分かってくれなくてすごくショックだったのもあり、誰にも心を開けなくなっていた。

辛い…
死のう…

自分がどれほど弱い人間か思い知った。

いざとなると躊躇して自殺なんか出来なかった。

毎日毎日泣いて、何も食べない日が続いた。

父親の症状も良くないみたいで母親はついに追い込まれた。

母親と話していると急に、

「ねえ、一緒に死のうか」

耳を疑った。

「うん…死のう」

あたしがこう言うと

「…!ごめんね…」

と泣きだした。

母親をこんなに追い込んでるのは自分のせいだと、必死に自分を責めた。
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