−大切な過去−
「たかしくんとうち、お母さんが一緒の兄妹なんよ。でも、相談し合える友達みたいな感じで…。あんまり会った事はないっちゃけどね。それで、たかしくんから聞いたっちゃん。かなたと付き合っとるって!色々相談してきたりしとったとよ。」

なつみはゆっくりと話してくれた。

驚きが隠せない。

あたしとたっちゃんが付き合ってるって聞いて、どう思ったんだろ…。

「そうったい…。」

これしか言えなかった。

「たかしくん、お父さんに何発も殴られたみたいっちゃん。土下座もして、別れさせないでくれって頼んだらしい…。かなたへの気持ちは本気やったっちゃけん!やけん、泣かんで?愛されてるっていいことやん!」

涙が出て来た。

あたしの為に痛い思いをして。

たっちゃんごめんね。
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