−大切な過去−
本当は返事が欲しかった。

でも返事を貰ったら、あたしは諦めなくなる。

強くなれない。

けじめをつけたかった。

たっちゃんにも幸せになって欲しかった。

「かなた…本当にこれでいいと?」

なつみに何度も聞かれた。

「もう決めた。なつみ、あたしたっちゃんが好きだよお…」

また泣いてしまった。

こんな自分がだいっきらい!

その日からたっちゃんの話をすることはなかった。
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