−大切な過去−
五日後、やっと父親が意識を戻した。

意識を戻すまでは、毎日夜中に母親がすすり泣く声が聞こえていた。

これでやっと前みたいに仲のいい家族に戻れる!

と思っていた。

でも、父親は長期に渡って入院しなくてはならなくなった。

あたし達、親子3人はお見舞いに行った。

初めて見る精神科。

鍵が掛かっているドアがいくつもあり、勝手な行動ができないようにしてあった。

こんな檻みたいな所で父親は生活していると思うとかわいそうでたまらなかった。
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