『世界』と『終』  ——僕がきみを殺したら——
「時計が12時をさして、短針と目安針がかさなると、銅線が触れて電流が流れます。それが雷管につうじて、爆破スイッチが入る仕組みです。

わたしの首は胴体からちぎれ飛んで、不格好なボーリング球のように転がっていくでしょうね」


ストライクは難しそうだ。


「こうして隣にいたら、どうなる」


「この規模なら、爆弾に近い部位を吹き飛ばすくらいの威力だと思います。
首や心臓を密着させていれば、終さんも即死でしょうけど」


「解除する方法は」


なぜ、というように西森の瞳が大きくまたたく。

「それを知ることになんの意味が?」
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