『世界』と『終』  ——僕がきみを殺したら——
なぜだろう。理由は不明だ。

ただ、目覚まし時計の秒針が時を刻む音が、耳障りでしょうがない。


カチコチ、カチコチ、カチコチ、カチコチ、カチコチ、カチコチ、カチコチ、カチコチ、カチコチ、カチコチ、カチコチ、カチコチ・・・・・————



「あと20分・・・もう18分くらいでしょうか。それだけあれば、お話しすることができそうです」


なにをだ。


「終さん、わたしは———」
西森にしては、急いた口調だ。残り時間を意識しているのか。

「わたしは、終さんを殺すはずでした」


「冗談につきあっている時間はないんだが」

「冗談を言っている時間はないです」
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