Sweet Room~貴方との時間~【完結】
キスより……
――ピンポーン、ピンポーン
「誰だろう」
涼太は飲んでいたマグカップをテーブルに置いて、玄関へ行った。
私と涼太が付き合いだして半月。まだそれだけの時間しか経っていないのに、私の隣に涼太がいるということが自然だった。まるで、もう何年も付き合って、気心の知れた心地のいい恋人同士のようで。
今日も涼太の部屋で借りてきたDVDをのんびりと見ていた。たまには外に出掛けることもあるけれど、仕事帰りに一緒に外で夕飯を食べるのは定番化しつつある。だから、わざわざ休日に外には出ず、お家デートの方が多くなっている。
玄関の方では涼太と女の人の声が聞こえてきた。この光景はもう見慣れた。
「ちょっと、姉ちゃん」
涼太の声に被るようにして、パタパタとスリッパの音が聞こえてくる。
「ナオちゃん、遊びに来たよ」と言って、宏実さんが私に抱きついた。宏実さんの後ろには、大きくため息をつく涼太の顔が見える。
「姉ちゃん、なんの用だよ。暇つぶしに来てるなら、帰れ」
「暇つぶしじゃないし、それにアンタに用はないから。ナオちゃん、今から私の部屋に行こう」
私は宏実さんに腕を引っ張られて、部屋へ連れて行かれた。
こうやって宏実さんが来るのは涼太をからかうため。私に用があると言ってもメールや電話で済むような話ばかり。宏実さんと話すのは楽しいし、彼氏の家族と仲良くできるのは嬉しい。
そんな宏実さんから逃げたかったのか、お家デートをする日は私のアパートというのが定番なった。
「誰だろう」
涼太は飲んでいたマグカップをテーブルに置いて、玄関へ行った。
私と涼太が付き合いだして半月。まだそれだけの時間しか経っていないのに、私の隣に涼太がいるということが自然だった。まるで、もう何年も付き合って、気心の知れた心地のいい恋人同士のようで。
今日も涼太の部屋で借りてきたDVDをのんびりと見ていた。たまには外に出掛けることもあるけれど、仕事帰りに一緒に外で夕飯を食べるのは定番化しつつある。だから、わざわざ休日に外には出ず、お家デートの方が多くなっている。
玄関の方では涼太と女の人の声が聞こえてきた。この光景はもう見慣れた。
「ちょっと、姉ちゃん」
涼太の声に被るようにして、パタパタとスリッパの音が聞こえてくる。
「ナオちゃん、遊びに来たよ」と言って、宏実さんが私に抱きついた。宏実さんの後ろには、大きくため息をつく涼太の顔が見える。
「姉ちゃん、なんの用だよ。暇つぶしに来てるなら、帰れ」
「暇つぶしじゃないし、それにアンタに用はないから。ナオちゃん、今から私の部屋に行こう」
私は宏実さんに腕を引っ張られて、部屋へ連れて行かれた。
こうやって宏実さんが来るのは涼太をからかうため。私に用があると言ってもメールや電話で済むような話ばかり。宏実さんと話すのは楽しいし、彼氏の家族と仲良くできるのは嬉しい。
そんな宏実さんから逃げたかったのか、お家デートをする日は私のアパートというのが定番なった。