Sweet Room~貴方との時間~【完結】
――ピンポーン、ピンポーン
あっ、涼太だ。
玄関を開けると、ちょっと疲れた顔をした涼太がいた。
「おかえりなさい」
「ただいま。なんか、ヤバい」
「何が?」
「新婚みたい」
涼太はすごく嬉しそうに抱きついてきた。確かに、新婚みたい。私も涼太の背中に腕をまわす。少しの間、そのままの体勢でいると、涼太が私の顔を覗き込み、顔を近づけてきた。当たり前のように目を閉じる。唇にやわらかい感触、そこから愛おしい温もりが広がった。
「ただいまのチューは定番だよね、新婚の」
唇を離した涼太が言った。
顔が赤くなっていくのがわかって、思わず「ばか」と言い返した。
ソファに座り、ネクタイを緩める涼太に「夕飯なにがいい?」とキッチンから聞いてみる。
「奈央美の手料理ならなんでも好きだけど」
「そうじゃなくてメニューを聞いてるの」
「ハンバーグ」
「この前も作らなかった?」
「うん。でも奈央美が作ったハンバーグ美味しいから」
「わかった」
涼太のリクエストに答えて、冷蔵庫から挽肉を取り出した。
あっ、涼太だ。
玄関を開けると、ちょっと疲れた顔をした涼太がいた。
「おかえりなさい」
「ただいま。なんか、ヤバい」
「何が?」
「新婚みたい」
涼太はすごく嬉しそうに抱きついてきた。確かに、新婚みたい。私も涼太の背中に腕をまわす。少しの間、そのままの体勢でいると、涼太が私の顔を覗き込み、顔を近づけてきた。当たり前のように目を閉じる。唇にやわらかい感触、そこから愛おしい温もりが広がった。
「ただいまのチューは定番だよね、新婚の」
唇を離した涼太が言った。
顔が赤くなっていくのがわかって、思わず「ばか」と言い返した。
ソファに座り、ネクタイを緩める涼太に「夕飯なにがいい?」とキッチンから聞いてみる。
「奈央美の手料理ならなんでも好きだけど」
「そうじゃなくてメニューを聞いてるの」
「ハンバーグ」
「この前も作らなかった?」
「うん。でも奈央美が作ったハンバーグ美味しいから」
「わかった」
涼太のリクエストに答えて、冷蔵庫から挽肉を取り出した。