Sweet Room~貴方との時間~【完結】
「そろそろ帰りますか」
朝ご飯を食べ終え、ジャケットを羽織りながら杉山が言った。
「そうね」
「チェックアウトは俺がやるんで、佐伯さんは先に帰っていいですから」
「ちょっと待って! お金!」
ここはビジネスホテルじゃない。名の通ったシティホテル。1泊でも、いいお値段のはず。
「別にいいですよ。ここは姉のおかげで、安く泊まれますから」
それでも奢ってもらうわけにはいかない。
「でも、私が酔っ払わなきゃ、杉山はここに泊まること何てなかったでしょ。それなら、私が払うべきよ」
「確かにそうですね。でも、結果俺も泊まってますから」
「でもっ」
「じゃあ! 今度、昼飯奢ってください」
何とかして割り勘に持っていこうと、口を開いた途端、杉山が言った。
年下で部下のくせに、私は上司で先輩なんだから、気にしなくていいのに。でも、こうやって、私を女として扱ってくれたことが嬉しかった。そう思ったら笑えてきた。
「結局、杉山の方が損するじゃない」
「まあ、そうですけど。こうすれば、佐伯さんは、俺への申し訳ないって気持ちはなくなると思って」
「杉山、イイ奴ね。違うか。イイ男ね。お言葉に甘えるわ。その代わり、美味しいランチ、奢るからね」
「はい。楽しみにしてます。行きましょう」
「うん」
朝ご飯を食べ終え、ジャケットを羽織りながら杉山が言った。
「そうね」
「チェックアウトは俺がやるんで、佐伯さんは先に帰っていいですから」
「ちょっと待って! お金!」
ここはビジネスホテルじゃない。名の通ったシティホテル。1泊でも、いいお値段のはず。
「別にいいですよ。ここは姉のおかげで、安く泊まれますから」
それでも奢ってもらうわけにはいかない。
「でも、私が酔っ払わなきゃ、杉山はここに泊まること何てなかったでしょ。それなら、私が払うべきよ」
「確かにそうですね。でも、結果俺も泊まってますから」
「でもっ」
「じゃあ! 今度、昼飯奢ってください」
何とかして割り勘に持っていこうと、口を開いた途端、杉山が言った。
年下で部下のくせに、私は上司で先輩なんだから、気にしなくていいのに。でも、こうやって、私を女として扱ってくれたことが嬉しかった。そう思ったら笑えてきた。
「結局、杉山の方が損するじゃない」
「まあ、そうですけど。こうすれば、佐伯さんは、俺への申し訳ないって気持ちはなくなると思って」
「杉山、イイ奴ね。違うか。イイ男ね。お言葉に甘えるわ。その代わり、美味しいランチ、奢るからね」
「はい。楽しみにしてます。行きましょう」
「うん」