Sweet Room~貴方との時間~【完結】
「ただいま」
 鍵の開く音と涼太の声が聞こえて、火を止めて玄関へ行く。
「お帰りなさい」
 涼太のカバンを受け取って、リビングへ行く。

「ごはんにする? それともお風呂にする?」
「えっ、あ、ごはん」
 何故か少し焦っている涼太に「わかった。すぐに準備するね」と言って、キッチンへ向かった。
 お皿にごはんとカレーをよそって、テーブルにサラダと一緒に並べた。

「さて、食べようか」
「だな。いただきます」
 元気のいい声と共に、涼太はカレーを美味しそうに食べ始めた。

「ねえ、シルバー・ラボの方、どう」
「全然、だめ。しかも、タイムリミットが迫ってる。来週中に契約ができなければ、他のメーカーを使うことになると思う」
 涼太は悔しそうに言った。ノブさんのために、どうしても契約が欲しい涼太にとって、他のメーカーと言うのは苦渋の決断だろう。

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