Sweet Room~貴方との時間~【完結】
「2人とも、奈央美さんに挨拶したいんだけど」
穏やかな声で2人の言い合いをピタリと止めた。
「幸司さん、すみません。佐伯奈央美さんです」と涼太が紹介してくれた。
「初めまして。佐伯奈央美です。幸司さんのことは宏実さんからお伺いしていました。今日、お会いできてとてもうれしいです」
「初めまして。宏実の夫の佐々木幸司です。僕も宏実から奈央美さんのことはよく聞いています。これからも宏実と仲良くしてやって下さい」
幸司さんは話に聞いていた通りの人だった。宏実さんの話でも、涼太の話でも、すごく穏やかで優しい人だろうと思っていた。まさにその通りだった。
「姉ちゃん、幸司さん、お願いがあるんだけど、いいかな?」
「何? 涼太からのお願いって気持ち悪いんだけど」
「かわいい弟の頼みを気持ち悪いって、奈央美、本当にこんな人でいいの?」と涼太が聞いてきた。
「うん。一番、いいと思うよ」
「奈央美がいいならいいけど。あの、姉ちゃんと幸司さんに、俺たち婚姻届の証人なって欲しいんだけど」
涼太がそう言うと、宏実さんがまた私に抱きついてきた。
「ナオちゃん、いいの、私達で? ご両親に頼みたいんじゃない?」
「いいえ、私の両親は、涼太の家族に証人になってもらいなさいって。これから家族になる人達なんだからって」
「さすが、ナオちゃんの親ね。しっかりしてるわ」
宏実さんが私から離れると、涼太に向かって「涼太のはいいの? お父さんに頼まなくて?」と聞いた。
「うん。俺たちの方も忙しくて、まだ役所に行って婚姻届をもらってないんだ。父さんも仕事で何度もこっちには帰ってこられないし、電話で姉ちゃん達に証人になってもらうって言ったら、それが一番いいよって言ってた」
「それなら喜んで引き受けるわよ。ねえ、幸司」
「ああ」
2人の快諾にほっとして、涼太と一緒に微笑んだ。
穏やかな声で2人の言い合いをピタリと止めた。
「幸司さん、すみません。佐伯奈央美さんです」と涼太が紹介してくれた。
「初めまして。佐伯奈央美です。幸司さんのことは宏実さんからお伺いしていました。今日、お会いできてとてもうれしいです」
「初めまして。宏実の夫の佐々木幸司です。僕も宏実から奈央美さんのことはよく聞いています。これからも宏実と仲良くしてやって下さい」
幸司さんは話に聞いていた通りの人だった。宏実さんの話でも、涼太の話でも、すごく穏やかで優しい人だろうと思っていた。まさにその通りだった。
「姉ちゃん、幸司さん、お願いがあるんだけど、いいかな?」
「何? 涼太からのお願いって気持ち悪いんだけど」
「かわいい弟の頼みを気持ち悪いって、奈央美、本当にこんな人でいいの?」と涼太が聞いてきた。
「うん。一番、いいと思うよ」
「奈央美がいいならいいけど。あの、姉ちゃんと幸司さんに、俺たち婚姻届の証人なって欲しいんだけど」
涼太がそう言うと、宏実さんがまた私に抱きついてきた。
「ナオちゃん、いいの、私達で? ご両親に頼みたいんじゃない?」
「いいえ、私の両親は、涼太の家族に証人になってもらいなさいって。これから家族になる人達なんだからって」
「さすが、ナオちゃんの親ね。しっかりしてるわ」
宏実さんが私から離れると、涼太に向かって「涼太のはいいの? お父さんに頼まなくて?」と聞いた。
「うん。俺たちの方も忙しくて、まだ役所に行って婚姻届をもらってないんだ。父さんも仕事で何度もこっちには帰ってこられないし、電話で姉ちゃん達に証人になってもらうって言ったら、それが一番いいよって言ってた」
「それなら喜んで引き受けるわよ。ねえ、幸司」
「ああ」
2人の快諾にほっとして、涼太と一緒に微笑んだ。