Sweet Room~貴方との時間~【完結】
食事が終わり、駅までお義父さんを送る道すがら、お義父さんが私の隣を歩いていた。涼太と宏実さんは結婚式のことで、また言い合いになっている。そして幸司さんが後ろで微笑んでいる。この3人はいつもこうなんだろう。
「奈央美さん、涼太を選んでくれてありがとう」
「お義父さん」
「涼太はいつも一生懸命でね。母親を亡くしてから、ますます頑張ってね。宏実は見ての通り、自分の感情に素直でね、言いたいことは言ってくれるから、わかりやすいんだが。涼太は言いたいことを溜める癖があってね。それは人に気遣いができるということだが、逆を言えば、孤独になってしまうんじゃないかと思って、心配だったんだ」
お義父さんが言っていることはよくわかる。涼太は1人で何でもできてしまうから、人に迷惑を掛けるのを嫌っている。
「でも、奈央美さんと話しているときの涼太は感情が顔によく出ていてね。この子はこんな表情もするんだなと思ったよ。涼太の隣に奈央美さんがいてくれてよかったよ」
「そんな。私達、数か月前は大喧嘩して、口も利かなかったんですよ。私、意地っ張りな部分もあるから彼に迷惑掛けてばかりですよ」
横から小さな笑い声が聞こえてきた。その笑い方は涼太と同じだった。
「奈央美さん、涼太を選んでくれてありがとう」
「お義父さん」
「涼太はいつも一生懸命でね。母親を亡くしてから、ますます頑張ってね。宏実は見ての通り、自分の感情に素直でね、言いたいことは言ってくれるから、わかりやすいんだが。涼太は言いたいことを溜める癖があってね。それは人に気遣いができるということだが、逆を言えば、孤独になってしまうんじゃないかと思って、心配だったんだ」
お義父さんが言っていることはよくわかる。涼太は1人で何でもできてしまうから、人に迷惑を掛けるのを嫌っている。
「でも、奈央美さんと話しているときの涼太は感情が顔によく出ていてね。この子はこんな表情もするんだなと思ったよ。涼太の隣に奈央美さんがいてくれてよかったよ」
「そんな。私達、数か月前は大喧嘩して、口も利かなかったんですよ。私、意地っ張りな部分もあるから彼に迷惑掛けてばかりですよ」
横から小さな笑い声が聞こえてきた。その笑い方は涼太と同じだった。