Sweet Room~貴方との時間~【完結】
6月に入りジュエリー・ショップ『natural jewelry』銀座店のオープンセレモニーに佐伯さんと一緒に参加することになっていた。
銀座駅で佐伯さんと待ち合わせ。彼女は午前中、半休を取っていた。『natural jewelry』のオープンセレモニーは銀座店で、セレモニー後は近くにある有名ホテルで立食パーティがある。そのためドレスコードが指定させていた。
佐伯さんはどんな格好でくるのかな。女は大変だよな。俺は普段と変わらないスーツでいいけどさ。
「杉山、お待たせ」
目の前に現れた彼女を見て固まった。
マジで? 別人だ。
いつもは後ろで束ねているダークブランのストレートな髪は、ゆるくウェーブがあって、ざっくりとまとめられている。サイドにはダイヤがついたヘアーピンでとめていた。濃紺のサテン素材の膝丈のドレス。胸周りはドレープが効かせてあって、裾へ向かって広がっている。靴も濃紺のハイヒール。肩にはベージュ色のストールがかけてあった。ストールとお揃いの色のシャンパンゴールドのビーズがたくさん付いたパーティバッグ。
無言で彼女をじっと見つめていた。
「杉山、どうしたの? 服に似合ってないかな?」
「そ、そんなことないです。すごい、あの、いいです。はい、ほ、本当に」
「そう。行こうか」
彼女と並んで歩く。それだけのことなのに、めちゃくちゃ緊張する。
歩きながら横目で彼女を見た。
直視できない。今日、大丈夫かな。落ち着け、これから仕事だ。
銀座駅で佐伯さんと待ち合わせ。彼女は午前中、半休を取っていた。『natural jewelry』のオープンセレモニーは銀座店で、セレモニー後は近くにある有名ホテルで立食パーティがある。そのためドレスコードが指定させていた。
佐伯さんはどんな格好でくるのかな。女は大変だよな。俺は普段と変わらないスーツでいいけどさ。
「杉山、お待たせ」
目の前に現れた彼女を見て固まった。
マジで? 別人だ。
いつもは後ろで束ねているダークブランのストレートな髪は、ゆるくウェーブがあって、ざっくりとまとめられている。サイドにはダイヤがついたヘアーピンでとめていた。濃紺のサテン素材の膝丈のドレス。胸周りはドレープが効かせてあって、裾へ向かって広がっている。靴も濃紺のハイヒール。肩にはベージュ色のストールがかけてあった。ストールとお揃いの色のシャンパンゴールドのビーズがたくさん付いたパーティバッグ。
無言で彼女をじっと見つめていた。
「杉山、どうしたの? 服に似合ってないかな?」
「そ、そんなことないです。すごい、あの、いいです。はい、ほ、本当に」
「そう。行こうか」
彼女と並んで歩く。それだけのことなのに、めちゃくちゃ緊張する。
歩きながら横目で彼女を見た。
直視できない。今日、大丈夫かな。落ち着け、これから仕事だ。