Sweet Room~貴方との時間~【完結】
テーブルに置いたスマホの画面に11桁の数字が表示されている。出ないさい、と急かすようにチカチカと受話器のイラストが動いていた。携帯が忘れても、私が忘れていない11桁。
私は気づかないふりをした。
「じゃあ、もう見るのはやめますよ。今度1人で来た時にでも、よく見ます」
「そうしてください。これ、分かってると思うけど、この前の約束のことだからね」
「分かってますよ。美味しいお昼ごはんを奢ってもらう約束ですよね」
「そうよ。かなり美味しいから」
杉山がチラッと私の携帯に視線を向けた。でも、何も言わずに水を飲んでいる。
私は携帯をポケットをしまった。
「お待たせいたしました」
守屋さんが両手に大きめのプレートを持って、こっちへ来た。私の前には、デミグラソースが掛かったふわふわ卵のオムライスとマッシュポテトのサラダ。杉山の方は片手をパーにした時と同じくらいの大きいハンバーグに、ホワイトソースがたっぷり掛かっている。サイドにはレタスやルッコラのサラダが添えてあった。
「うわ、うまそう」
「本当、美味しそう」
守屋さんはニコニコしながら「どうぞごゆっくり」と言って、また厨房へ戻った。
私は気づかないふりをした。
「じゃあ、もう見るのはやめますよ。今度1人で来た時にでも、よく見ます」
「そうしてください。これ、分かってると思うけど、この前の約束のことだからね」
「分かってますよ。美味しいお昼ごはんを奢ってもらう約束ですよね」
「そうよ。かなり美味しいから」
杉山がチラッと私の携帯に視線を向けた。でも、何も言わずに水を飲んでいる。
私は携帯をポケットをしまった。
「お待たせいたしました」
守屋さんが両手に大きめのプレートを持って、こっちへ来た。私の前には、デミグラソースが掛かったふわふわ卵のオムライスとマッシュポテトのサラダ。杉山の方は片手をパーにした時と同じくらいの大きいハンバーグに、ホワイトソースがたっぷり掛かっている。サイドにはレタスやルッコラのサラダが添えてあった。
「うわ、うまそう」
「本当、美味しそう」
守屋さんはニコニコしながら「どうぞごゆっくり」と言って、また厨房へ戻った。