Sweet Room~貴方との時間~【完結】
目の前の鏡には酷い姿の自分が映る。ボサボサの髪、充血した目、少し赤くなった左頬。ボタンのないカーディガン。そこから見えるキャミソール。鏡から視線を外し、服を脱いだ。
シャワーを頭からかぶる。さっき、あれだけ泣いたのに、また涙が溢れた。シャワーの水と涙が頬の表面を幾筋も伝う。
体を拭き、身支度を整える。さっきまで着ていた服を手に取るのに、少しの勇気が必要だった。それを持って、ネイビーのコートと抱きかかえてバスルームを出る。
リビングへ行き、ソファに座る杉山に声をかけた。
「何ですか?」と、杉山はメルにそっくりな顔で言った。
「コート、ありがとう」
「佐伯さん。小さめのハンドタオル、ありますか?」
「ああ、うん。ちょっと待ってて」
チェストからハンドタオルを出し、杉山に手渡した。ローテーブルの上には氷の入ったボウルとマグカップが置かれている。
ボウルの中にハンドタオルをつけ、軽く絞った。ハンドタオルを持っていない方の手で私の腕を引っ張って、隣りに座らせた。
「冷たっ。杉山?」
左頬にきちんと畳まれたハンドタオルが当てられた。
シャワーを頭からかぶる。さっき、あれだけ泣いたのに、また涙が溢れた。シャワーの水と涙が頬の表面を幾筋も伝う。
体を拭き、身支度を整える。さっきまで着ていた服を手に取るのに、少しの勇気が必要だった。それを持って、ネイビーのコートと抱きかかえてバスルームを出る。
リビングへ行き、ソファに座る杉山に声をかけた。
「何ですか?」と、杉山はメルにそっくりな顔で言った。
「コート、ありがとう」
「佐伯さん。小さめのハンドタオル、ありますか?」
「ああ、うん。ちょっと待ってて」
チェストからハンドタオルを出し、杉山に手渡した。ローテーブルの上には氷の入ったボウルとマグカップが置かれている。
ボウルの中にハンドタオルをつけ、軽く絞った。ハンドタオルを持っていない方の手で私の腕を引っ張って、隣りに座らせた。
「冷たっ。杉山?」
左頬にきちんと畳まれたハンドタオルが当てられた。