Sweet Room~貴方との時間~【完結】
アロマキャンドルやオイルの香りを嗅ぎ、選んでいると「アロマ、好きなんですか?」と杉山が横に立った。
「うん。家でもよくアロマキャンドル使うの」
「へえ。今、持っているのは何の香りなんですか?」
手に持っていた小瓶を杉山の顔の前に持っていく。少し体を屈めて、香りを吸い込んでいる姿が、犬のメルを思い出す。
「青りんご?」
「うん。私、青りんごの香りがすごく好きなの。熟れる前の真っ直ぐな感じがする。そこが好きなんだ」
「いい香りですね。香水とかもつけるんですか?」
「ううん。香水は苦手。常に自分の周りに香りがまとわり付いている気がして嫌なの。自分がリラックスしたいときに好きな香りがあればいいかな」
「へえ」と言いながら、杉山も小瓶を手に取り、香りを嗅いでいる。時々「これ臭い」や「うわぁ」と店員さんに聞かれたら睨まれそうなコメントばかりを言っていた。無邪気な杉山を見ていると、昨日今日の臨機応変な杉山はどこから出てくるだろうと思ってしまう。
「うん。家でもよくアロマキャンドル使うの」
「へえ。今、持っているのは何の香りなんですか?」
手に持っていた小瓶を杉山の顔の前に持っていく。少し体を屈めて、香りを吸い込んでいる姿が、犬のメルを思い出す。
「青りんご?」
「うん。私、青りんごの香りがすごく好きなの。熟れる前の真っ直ぐな感じがする。そこが好きなんだ」
「いい香りですね。香水とかもつけるんですか?」
「ううん。香水は苦手。常に自分の周りに香りがまとわり付いている気がして嫌なの。自分がリラックスしたいときに好きな香りがあればいいかな」
「へえ」と言いながら、杉山も小瓶を手に取り、香りを嗅いでいる。時々「これ臭い」や「うわぁ」と店員さんに聞かれたら睨まれそうなコメントばかりを言っていた。無邪気な杉山を見ていると、昨日今日の臨機応変な杉山はどこから出てくるだろうと思ってしまう。