Sweet Room~貴方との時間~【完結】
「奈央美」と言って、シャンパンを片手に持った杉山がいた。杉山は「合わせて」と目で訴えかけてきた。
「あ、す、涼太。ありがとう」
自称デザイナー男は杉山を一瞥すると去って行った。そして、1人でいる女性にまた話しかけていた。
「なんですか、あれ?」と不機嫌な声で聞かれた。
「ざっくり言えばナンパ」
「気をつけてください。ここに居る間は俺から離れないでください。いいですね」
「うん」
杉山の機転のおかげで助かった。
一安心したのも束の間。何故か、私にやたら話しかけてくる男が数人現れた。その度、杉山と恋人同士の振りをした。
「何か、こういうパーティって意外と疲れるね」
「そうですね」
「私、お手洗いに行ってくるね」
女子トイレに入り、グロスを塗り直し、軽く髪を直した。パーティ会場に戻ると、杉山にしなだれるようにくっついている女がいた。
なに、あの女。杉山も上手く逃げなさいよ。
「涼太、少し疲れたから外に出ない?」
女から杉山を奪い取るように、左腕に自分の右腕を絡めた。女からこの場には不釣り合いな香水の香りがした。
「大丈夫か、奈央美。外に出よう」
一旦、パーティ会場から出た。杉山からはあの女の香りがして、なんだかイライラした。
「佐伯さん、助かりました」
「どういたしまして」と、私の口から刺々しい感じの言葉が出てきた。
杉山は困ったなというような顔をしながら「会場に戻りましょう」と言ってくる。
「うん」
会場に戻り、立食パーティは1時間半で終わった。
「あ、す、涼太。ありがとう」
自称デザイナー男は杉山を一瞥すると去って行った。そして、1人でいる女性にまた話しかけていた。
「なんですか、あれ?」と不機嫌な声で聞かれた。
「ざっくり言えばナンパ」
「気をつけてください。ここに居る間は俺から離れないでください。いいですね」
「うん」
杉山の機転のおかげで助かった。
一安心したのも束の間。何故か、私にやたら話しかけてくる男が数人現れた。その度、杉山と恋人同士の振りをした。
「何か、こういうパーティって意外と疲れるね」
「そうですね」
「私、お手洗いに行ってくるね」
女子トイレに入り、グロスを塗り直し、軽く髪を直した。パーティ会場に戻ると、杉山にしなだれるようにくっついている女がいた。
なに、あの女。杉山も上手く逃げなさいよ。
「涼太、少し疲れたから外に出ない?」
女から杉山を奪い取るように、左腕に自分の右腕を絡めた。女からこの場には不釣り合いな香水の香りがした。
「大丈夫か、奈央美。外に出よう」
一旦、パーティ会場から出た。杉山からはあの女の香りがして、なんだかイライラした。
「佐伯さん、助かりました」
「どういたしまして」と、私の口から刺々しい感じの言葉が出てきた。
杉山は困ったなというような顔をしながら「会場に戻りましょう」と言ってくる。
「うん」
会場に戻り、立食パーティは1時間半で終わった。