主婦ミラ子の叫び アルバイト編
ミラ子の働くコンビニには
外国人のお客様も多い。


日本語が堪能な人、
そうでない人と
まちまちであった。


けれど
スーパーミラクル主婦のミラ子。
インターナショナルな環境にも
実にすんなりと溶け込んでいた。


「シュミマシェーン……。」


今日も一人の外国人の方が
来店された。


「イラシャイマセェ~」


どんな環境にも順応しまくるミラ子。
同じくカタコトで答えた。


外国人の方に注目すると
何やら指でフライ物が並べてある
ショーケースを指しているではないか。


オッケイ、
あなたのお望みの物
直ぐに用意しますわよ。


スーパーミラクル主婦ミラ子。
外国人の方が指差す方向を確認する。


ビミョー……。


丁度、二種類置いてある間を指している。


「ええ、確かに我が国は
実にビミョーな国際問題
抱えております。
そうですとも、一主婦のわたくしとて
それくらいの事は把握しておりますです……」


何て事を言うてる場合やないっ。


そうよ、
今こそ昔、某大手英会話教室で
身につけた英語力を発揮する時だわ。


ミラ子は一呼吸つくと
素晴らしい発音で言った。


「leftside or rightside?」


すると、
外国人の方が言った。


「右側の骨付きの方ね。」







めちゃくちゃ、流暢やん!


さらにその外国人の方、
お会計の時、296円の商品代に対して
敢えて301円出して
5円のお釣りもらってかえるーみたいな。


精通してるやん。
Japanに精通しまくってんやん!
通貨にまで
精通しちゃってんじゃん!


えっと……
またのご来店お待ちしておりまーす。







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