彼方は、先生だけど旦那様。
急いで玄関へと向かいます。
少し長い廊下を走り抜け、ようやく玄関に。
「やあ!久しぶりっ!恋ちゃんっ。
僕のこと覚えてる??」
「もちろん!!」
覚えてるに決まってます。
風波・颯太(かざなみ・ふうた)
私と同い年で、かつて私の家の隣に住んでいました。
とても仲が良く、いつも二人で遊んでいました。
ですが私と颯君が10才の時、颯君は
父の仕事の関係でパリへと引っ越してしまったのです。
それからはあまり連絡もとれず…。
ああ、すごく泣いたのを覚えています。