彼方は、先生だけど旦那様。
パタパタパタパタパタパタ
やっとお母様とお父様とヨネさんも
玄関に駆けつけました。
「鷹峯様、娘をどうぞよろしくお願い致します。」
お母様が軽く会釈をしてからそう言いました。
それに続き父も。
「これから沢山のご迷惑をお掛けするでしょうが何卒、温かい目で見守ってやってください。」
「はい。薫様の奥様になるお方ですから、大切にいたしますよ。」
感情のこもっていない男の人の言葉。
私は道具ではない。そう思いたくても現実を突きつけられているようで…。