彼方は、先生だけど旦那様。
コンコンコン、ガチャっ
「失礼いたします。
愛ノ瀬 恋々様をお連れ致しました。」
私はすぐさまお辞儀をし、俯きながら部屋に入っていきました。
…なんだか恥ずかしくて…。
そして、ここにどうぞ。と施された席に座りました。
広くて白を基調としたシンプルな部屋の中心にドカンと置かれたテーブルとソファ。
今そこに、薫様であろう男の人と
お母様、お父様と向い合せに私は座っています。
…うぅ。やっぱり顔あげられない…。