彼方は、先生だけど旦那様。

離れたくない離れたくない離れたくない離れたくない離れたくない!!!!


…こんなこと言ったら、お父様とお母様を困らせるだけだから…。

私は必死に我慢しました。
するとその時、背中から肩にかけて
温もりを感じました。
テーブルを挟んで向かい側に座っていたお母様が私の所まで来て私を後ろから
ぎゅっと抱き締めてくれていました。

「っ…ぉかあっ…さ……まっ。」

「愛してるわ。恋々。貴方はどこへ行こうとも私とお父様の子なのですからね。
心配しないで薫様に身をゆだねなさい。
大丈夫。お父様も私も鷹峯家の皆様も、薫様も皆みんな貴方の味方だから、何かあったら皆を頼ればいいわ。ね?」

「ぅっくっ…っはぃっ!
おかあっさま…っ。」

私を抱き締めるお母様の腕がひどく温かくて私の不安が少し和らぐのを感じました。
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