プラチナブロンドに愛されて!!



 「冬真」

「うん?」

「そんなにイギリス行くの嫌?冬真は英語喋れるからコミュニケーション困らないよね」

「琴ちゃんと離れるの嫌!」

「へっ?」

「だって中学高校、下手したら大学までイギリスなんだよ」

「そりゃ…まあね」

「琴ちゃんに会えない」

目をウルウルさせて今にも泣きそう。

「夏休みとか冬休みとかあるじゃない」

「お祖父ちゃんが最低中学高校の6年間は帰っちゃ駄目だって」

「……」

冬真のお祖父ちゃん頑固だから。

「そっか。6年間お父さんやお母さんに会えないのは寂しいね」

私でも6年間も親に会えないなんて言われたら…

「お父さんやお母さんはいいの。どうせ仕事でイギリスに来るだろうし」

「……」

あ、そうですか。

「じゃあ」

「だから!琴ちゃんに会えないのが嫌!それとも琴ちゃん一緒にイギリスに来てくれる?」

「はぁ?」

なんですか、それ。

「僕は琴ちゃんと一緒にいたいの」

いや、『いたいの』って言われても。

「琴ちゃん」

あ~泣き出しちゃった。


< 11 / 126 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop