プラチナブロンドに愛されて!!



「冬真」

「琴ちゃん…ヒック…ヒック…」

泣いてる冬真にハンカチを渡して

「泣き止んで。ココアに涙が入るよ」

「う、うん」

本当に素直なんだよね。

涙を拭いてココアに口をつける。

「冬真はもうすぐ中学だよ」

「うん」

「それに冬真は男の子だよ」

「うん」

「いつまでも泣き虫じゃ駄目だよ」

「僕…泣き虫じゃない」

「じゃあなんで泣いてんの?」

「……」

「お祖父ちゃんもおじさんも冬真に男らしく確りしてもらいたいからイギリスに留学させることにしたんだよ」

「……」

「冬真がイギリスに留学したらおばさんだってお祖母ちゃんだって本当は凄く寂しいんだよ。冬真は一人っ子だから」

「……」

「きっとお祖父ちゃんやおじさんも寂しいよ。でも冬真の為なんだから我慢してるんだよ」

「……」

「だから冬真も頑張ろう。ね」

「琴ちゃん」

「うん?」

「琴ちゃんも寂しい?」

「うん。そりゃ寂しいよ。でも冬真がいつまでも泣き虫で弱虫でいるのは嫌。冬真が一人立ち…ってのはちょっとたいそうだけど強くなってほしいなと思う。いつまでも冬真を守ってあげることなんて出来ないもん」

そう。

冬真はいつも私の背中に引っ付いていた。


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