プラチナブロンドに愛されて!!
「琴~!!」
「……」
いきなりそのプラチナブロンドに抱きしめられた。
だ、誰?
私、こんなプラチナブロンドのイケメン外人に知り合いいないはず。
い、いや、それより此所…
「は、離して下さい」
会社の前で何で見ず知らずの外人にハグされなきゃならないのよ。
何処のオフィスも退社時間だからみんなにじろじろ見られてるし。
一緒にいる同僚は唖然としてる。
いや私も唖然としてんですけど。
とにかく身をほどこうと体を捩るんだけどコイツの体はびくともしない。
「あ、あの、離して下さい」
「琴、琴~」
確かに私の名前は『琴』ですけど。
あ、もしかして日本語通じないとか。
「えっと…Can you speak Japanese?」
「…なに言ってんの?」
頭の上から降ってきたのは間違いなく日本語でした。