パレット~私と君との1440日~


「んっ・・・」




目を覚ますともう朝日が差し込んでいた。





まだ眠い目をこすり窓を開ける。





ーザーザー




海の匂いが風に乗って私のところまでくる。





朝、海を眺めるのが私の日課になりつつある。






「何やってんの?」





海をぼんやり眺めていると、後ろから声がした。





「あっ。龍斗。起こしちゃった?ごめんね。おはよう」




「おはよう。何やってんの?」





「海を見てた」


私がそう言うと、




「ふーん」とうなずくと、海をみた。



「きれいだな」



「でしょ?この病院でしか見られないよ」



私はまだこの時は知らない。



すごい来客が来ることを______



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