パレット~私と君との1440日~
「そろそろいいですかー?」
横から、私たちを割る声が聞こえた。
その声の方を向くと、廉さんの姿。
「ったく」
その瞬間、龍斗からあきれたような、不機嫌な声。
すっと私の頭から離れた手に寂しさを覚える。
「そんな顔すんなって。またしてあげるから」
二カッと笑う。
そんな顔って私どんな顔してた!?
「それじゃあ、行くな」
困惑状態の私を取り残したまま、車に乗り込む。
そのまま、車は姿を消していった。