「1495日の初恋」
ドキン!
心臓が大きく跳ねた。
上原くん、さっきのあれ、聞いてたの…?
「え、あの…。」
答えられずにいると、上原くんは立ち上がった。
「結さ…
上原くんが何か言おうとしたとき、私を呼ぶ矢島くんの声が聞こえた。
「はーい。」
上ずる声。
私は、下駄箱に向かって返事をした。
振り返れば、上原くんはもういなかった。
「ブランコ、乗らない?」
矢島くんが、突然ブランコに向かう。
私も隣に座る。
「上原さん、受験頑張ろうね。」
矢島くんは、ブランコをブンブンこいだ。
私もブンブンこいだ。
色々な思いを吹き飛ばしてしまいたくて、思いっきりこいだ。