「1495日の初恋」
新しい旅立ち
泣き疲れて家に帰り、そのままベッドに倒れ込んだ。
矢島くんが、いなくなっちゃった…。
何にも言えてない。
さよならも、ありがとうも…。
そうだ、電話は?
急いで机の上の携帯を掴んだ。
矢島くんの番号にかけてみる。
つながらない。
メールも、宛先不明のメッセージが送られてきた。
みんなに、矢島くんが引っ越したことを伝えた。
もう私には、他にできることは何もない。
私は、矢島くんの気持ちを知ってて、向き合わなかった。
矢島くんを傷つけるのが怖かったから?
ううん、違う。
自分が傷つきたくなかったからだ。
最低だ。
ほんとに…最低…。
涙が後から後から溢れてきて、止められなかった。
どんなに後悔しても、もう、どうにもならなかった。