「1495日の初恋」
次の日、話があるから公園に来てと、綾香からメールが来た。
泣きはらした顔を、じゃぶじゃぶ洗い流す。
お母さんに綾香と会ってくると伝えて、足早に公園へ向かった。
公園に着くと、綾香がブランコに座っていた。
綾香は私に気付くと、そこから降りて私の方へ駆けてきた。
「結、大丈夫?」
ああ、私を心配してくれてたんだ…。
「うん、大丈夫。ありがとう。」
公園のベンチに、並んで座る。
「矢島くん、急だったね。」
「うん…。」
なんだか、涙が出てきた。
何にも知らなかった自分に、腹が立つ。
綾香は、私にハンカチを差し出してくれた。
「…ありがと。」
私が涙を拭いたのを見届けると、綾香は膝をポンポンと二回叩いて、前を向いた。
「結に、話があるんだ。あのね、私もね、さっき、上原と別れてきた。」