「1495日の初恋」
今度こそ、ちゃんと向き合うんだ。
もう、自分にウソはつきたくない。
傷ついたっていい。
上原くんが好きだって、大好きだって伝えたい。
会いたい。
会いたい。
今日会えなかったら、きっと一生後悔する!
急げ!早く!
伝えるんだ、絶対に。
ようやく駅が見えてきた。
息が切れる。
苦しい。
頑張れ、あと少し。
自転車を投げ出すように止めて、駅のホームに向かう。
上原くんは?
どこにいるの?
周りを見回したが、見つからない。
時間は?
駅の時計を仰ぎ見れば、あと少しで3時になる。
上原くん、どこにいるの!
もう、時間がない。
私は、大声で名前を呼んだ。
「上原くーん!」
私の声に、向かい側のホームにいた上原くんが振り向いた。
…1番線に東京行き 参ります…
駅のアナウンス。
私は、向かいのホームに向かって走った。