「1495日の初恋」

「必ず、会おうな。」

私は、うんと頷いた。


「結、お前、浮気すんなよ、俺の…大事な彼女なんだからな。」


胸がぎゅうっと苦しくなる。

私、上原くんの…彼女…なんだ…。



「ちゃんと、好きだからな、お前のこと。」


好き…

もう、胸がいっぱいで、何も言えない。

好きが、いっぱいになりすぎて、どんどん溢れてくる。


上原くんは、私の髪をくしゃっとしながら、「正月まで、ちゃんと待ってろよ。」って言ってくれた。





帰り際、自転車に跨り、ペダルに足をかけた姿勢で振り向いた。

「あ…それ、その服、すっげーかわいいな。」


そう言うと、にこっと笑って戻っていった。


…服?

これ?かわいい?


そっか…よかった…。

嬉しかった。
ほんとに。

すごく嬉しかった。





その夜私は、嬉しくて嬉しくて、なかなか寝付けなかった。


上原くんがくれた約束。

お正月まであと4か月、待ち遠しくて仕方がなかった。


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